もう困らない|「わかりやすい!」病状説明のコツ


患者さんへのIC(ムンテラ),苦手だなー
話しているうちに,着地点が分からなくなる(汗)
患者さんから,信用されてない気がするし・・
意図が伝わらない,相槌を打っているようで実は理解していない,話の途中で着地点を見失って迷子になる...etc
病状説明ってムズカシイ.
説明がまごついていると,「この先生大丈夫?」と信頼感を持ってもらえません.
わかりやすい説明にはコツがある
逆にわかりやすい説明ができると,患者さんからの信頼度は一気にアップします.
「わかりやすい」病状説明にはコツがあります.
いまから紹介するコツを押さえて,患者さんからの信頼をupさせましょう.
わかりやすい説明のコツ3選

1.メンタルモデルをつくる
1つ目のポイントは,「メンタルモデルをつくる」
メンタルモデルとは,人が頭の中につくる自分なりの理解のこと.
詳しくは別の記事で紹介しています.
まず①入院の経緯ですが…」
説明をするとき,内容を先出しして一言にまとめると,聞き手にメンタルモデルが作られます.
そしてメンタルモデル通りに話をすすめることで,「わかりやすい」と感じるのです.
病状説明では,聞き手のメンタルモデルをつくることを徹底しましょう.
2.前提を合わせる
患者さんと私たちとの間には,医学知識に差があります.
それを忘れて説明すると,聞き手を置いてきぼりにしてしまいます.

医学用語を言い換えればいいんでしょ?
それはその通りなのですが,これがやってみると思いの外ムズカシイ.
自分たちからすると「これも医学用語なの?」と思うような言葉が,聞き手にとっては意味不明だったします.
例②)経過を見る:病気の様子を,一定期間観察すること.
同じ用語だったとしても,相手の理解度に合わせて言い回しを変えないといけません.
他にも,私たちにとっては常識すぎて気づけないような前提が,患者さんには馴染みがないこともあります.
とにかく,医師と患者さんの医学知識の差については,細心の注意が必要なのです.
しかしわたし達も,医学知識がなかった頃には戻れません.
どれだけ気をつけていても,つい知っている前提として話を進めてしまいがちです.
そこで有効なのが,「そもそも」をつかう癖をつけること.
「そもそも」は,前提条件に立ち戻って,理解を揃えるために用いられる言葉です.
「そもそも」を使って,お互いの前提を合わせることを習慣づけましょう.
3.理解を確認する
3つ目は,「細かく理解を確認すること」
人は,いったん話が理解できないと感じると,それ以降聞く気を失います.
1人語りにならないためには,話を細かく区切って,分かっているかどうかを逐一確認する必要があります.
それらしく相槌をうっていても,実は理解していない,上の空なんてことがよくあります.

わからないなら質問してよ(泣)
と思うのもわかりますが,患者さんからすると,医師の話を遮って質問するのは難しいです.
「ここまでの話は理解できましたか?」と,こちらから質問する癖をつけましょう.

以上,わかりやすい病状説明のコツを紹介しました.
特に,メンタルモデルをつくる効果は絶大です.是非実践してください.
しかし,これらを毎回アドリブで行うのは無理です.事前に話す内容・順番を考えておく必要があります.
どんな規模の説明(プレゼン)であっても,結局は準備が第一.
準備を徹底して,本番は脱線・迷子にならないようにしましょう.
準備を徹底し,本番を迎えよう